2022-05-22

使い古しの Logicool M 705 をカスタマイズする

もう 15 年くらい使っている Logicool の M705 がある。

この M705 について

この M705 は、昔ロジクールに勤めていた友人からもらったものだ。 現行モデルは多分これ → 3 年の電池寿命を提供するロジクール M705m マラソン ワイヤレスマウス

もらってから数年の間はそんなに使ってなかったが、尋常でない電池寿命とハードデューティさに気づき、以降メインとして使っている。

わたしはマウスを「つまみ持ち」する。この M705 はわたしの持ち方に、クリックの押し込みの深さとか、軽く指を曲げた状態での親指と小指の間隔がバッチリハマっていて、同じマウスをずっと使っている。

トラッキングの位置が他のマウスとは結構違っていて、若干操作に癖を感じていたが、そこは慣れだったような記憶がある。

一時期左クリックがチャタリングを起こしたことがあって、数週間別のマウスに乗り換えて使わない時期があったのだが、放置中に直って以降はチャタリングも起こらなくなった(何故)。

異変

この M705 だが、グリップ力強化かなんかの理由で、マウスの両サイドがラバーというかやわらかい合成樹脂でできている。 これが利用から 10 年も経った頃から異変を感じるようになった。ボコボコしてきたり擦れるだけでラバーが削れたり。

最近知ったが、これは合成樹脂のブリーディングとかブリードアウトという現象のようだ。合成樹脂の成分自体が分離しだしてるから、拭き取ったりしてどうにかなるものでないということだった。

ここ数年は症状の進行も激しく、指で押すだけで指紋がつくくらいにラバーが劣化していた。

マウスを買い替えることも検討したが、まだメカニカルな部分は動くし、新しいマウスを選ぶのも結構労力がかかるよなーというのが悩みだった。 そこで思い切って、このベタベタボロボロラバーを取り除こうと考えた。

カスタマイズする

M705 のベタベタボロボロラバーを取り除き、手元にあった黒のテーピングを重ねて貼ることにした。テーピングならラバー部分の形状に合わせることも簡単だし、親指&小指の接触部分が汚れたとしてもまた貼り直せばいいだけなので、我ながら良いアイデアだ。

ベタボロラバーを取り除くのには、大型刃のカッターナイフと、細かい部分にはデザインナイフを利用した。いずれもオルファだ。

分解してみてわかったが、ラバーのボコボコしていた部分には溶け出した液状の謎成分が溜まっており、中々グロテスクだった。 このマウスはプラスチックの骨格みたいなところにラバーをはめ込み&貼り付けしてるような構造をしていて、プラスチック部分を極力傷つけないようにした。

小指側のラバーを取り除くのは非常に簡単だった。単にプラウチック部分の弧に合わせてカッターをすべらせるだけでスイスイ剥がせた。

親指側は形状的に窪んでいるので結構難しく、デザインナイフを使ってできるだけ細やかに処理した。特に親指部分のスイッチ(旧モデルにのみあるやつ。進む・戻るボタンじゃなく親指の位置にある)は可動部のラバーを取り除くと空洞になる。配線にカッターのはが届くので慎重に作業する必要があった。

分解を進めると、樹脂の劣化の進行具合が、指に触れる箇所とそうでない箇所で大きく異なるのが見て取れた。 劣化が進んだ箇所はグズグズで、刃を滑らせるのも簡単だったが、親指側の指が触れない部分等は結構元のママの硬度のようで、ちょっと力が必要だった。

ベタボロラバーを取り除いたあとにはテーピングを施す。

曲面へ一枚で貼り付けるのは面倒なので、いくつかの面でテーピングを区切りそれを組み合わせて貼り付けた。 やはり強度面で元のベタボロラバーに大きく劣るので、少なくても二重、親指ん可動部は三重にテーピングすることで強度を持たせてみた。

感想

アイデアができてからは、作業に対した時間もかからなかったし、中々やってみてよかった。

結構長い期間をベタボロラバーの状態で触ってきたので、テーピングのサラサラした手触りになって中々新鮮味がある。

まだ使ってみて一週間程度なので、この後どの程度テーピング部分に汚れが蓄積していくかは見えていないが、まあ半年とかのスパンで交換できれば良いか。

お気に入りのマウスをより良い状態に改善し、継続して使い続ける術を新たに身に着けた。