Booklog - ピクルスと漬物の歴史

気候に合わせた塩漬け、酢漬けの使い分けの歴史。アジアの醗酵の歴史。 ロマンはあるが酢漬けは好かんので今回も発酵塩漬けかな。 夏の発酵が激しい頃には塩漬けと酢漬けの中間のやつを作っても面白いかもなと思った。 セロリの浅漬を見て思い出したが、セロリのピクルスは美味い。 今も比較的安いし。けど産膜酵母が湧くので味が落ちがちなのよな。他の野菜は高い。 ただキムチの頁を見て、複数の野菜を混ぜて漬けるのもアリかなと思えてきた。安く買える野菜を組み合わせるてはどうか。

2025-02-24, read count: n+1, page: 1 ~ 47

古代エジプトでは煮詰めた海水に鳥を漬けて生食していた。 トールシという漬物は現代でも見られる素材で作られていた。 ニンジン・キュウリ・カリフラワー・タマネギ・ピーマン・トウガラシ・オリーブ・カブ。 モロッコの塩レモン。ギリシア・ローマの魚醤。ブドウ果汁につけるモスタルダ・ディ・フルッタ。 オリーブのオレウロペインが醗酵を阻害する。オスマン帝国のトールシ。漬け汁の清涼飲料水。 トールシは参考になった気がする。食感が楽しい野菜にしようか。

2025-02-25, read count: n+1, page: 48 ~ 72

古代メソポタミア・ペルシアからヨーロッパ・北アフリカを経由して北アメリカへ漬物が伝わった。 ここでもカブが人気。中東は酸味の効いた酢漬けを好む。肉を漬けるのはエジプトでも見られたが虫は中東の特徴的な点か。 チミチュリは浅漬けなのか...浅漬けもいいよな。 ただ仕込むアイデアがほしいのは塩野付汁で醗酵させるやつなのでまたの機会。 トールシのように複数種類漬け込むのが良さそう。スパイスやハーブを入れるかは置いといたとしてて。

2025-02-26, read count: n+1, page: 73 ~ 92

ニシンの漬物、ザウアークラウト、ディル・ピクルス。西欧を代表する漬物。 オランダの発展をもたらしたニシンの塩漬けがシュールストレミングにつながる。ザウアークラウトとキュウリは近代ヨーロッパの基本食。 高濃度のタンニンを含む素材を一緒につけることでキュウリの歯ごたえを維持できる。 ザウアークラウトは酢等酸味のある漬け汁を塩水・ふり塩に置き換えることで生まれた。 ザウアークラウトは簡単なのでキャベツさえ安ければ毎年作るが、今年は厳しいか。 日本のキュウリは長いので切って使うことになる。 各国のザウアークラウトでキャベツ以外の野菜も一緒に漬け込む物があるのでその辺参考にする。

2025-02-27, read count: n+1, page: 93 ~ 110

北アメリカの移民は漬物で食材を保存した。スペイン人がアメリカにキュウリを持ち込み原住民も栽培をした。 ユダヤ系移民がザウアークラウト・ニシン・コーシャ・ディル・ピクルスを持ち込み漬物の伝統を勢いづけた。 家庭にはメイソンジャーの登場、金属の蓋と手早い殺菌方法の発見により瓶詰め漬物の大量生産が進み、そしてハインツにつながる(!!) 低温殺菌や冷蔵保存の技術でアメリカの漬物は大きく変化し、ブレッド・アンド・バターと呼ばれる甘いピクルスもアメリカで生まれた。 北アメリカの漬け物史みてると無償にきゅうりを漬けたくなった。

2025-02-28, read count: n+1, page: 111 ~ 126

南アジアの漬物はイギリス・アメリカといった大西洋の国々に強く影響を与えた。 インドのアーユルベーダが酸味≒漬物の価値を確立。 アチャールで特徴的なのはごま油やマスタードオイルで漬ける点。火の代わりに強烈な太陽光で細菌やカビを殺し腐敗を防ぐ。 チャツネもインドから大西洋を渡った。 油で漬けるのはちょっと容器的な意味でハードル高いが覚えておく。

2025-03-01, read count: n+1, page: 127 ~ 133

イギリス人は漬物の象徴のような存在だった。 家庭菜園から保存の必要で始まり、インドとの交易で風変わりな漬物に発展。ゆで卵の酢漬けもこの頃文献に現れる。 ただ色鮮やかな漬物への愛が銅の添加による緑青中毒にまでつながる。肉・鳥・魚の漬物も積極的に行われた。 イギリスとチャツネとの出会い、レシピ考案者のメジャー・グレイの名は今も残る。 そしてウスターソース。タマリンド・アンチョビを樽熟成することで生まれた。 しかしケチャップははじめきのこの漬物から染み出す茶色い漬け汁キャチャップだった。 トマトの可能性に気づきトマトケチャップを生んだのはイギリスからの流行を受けたアメリカだった。 アメリカのピクルスで名を馳せたハインツもトマトケチャップ製造に参入。他にはアメリカ・ルイジアナではタバスコが生まれた。 歴史としては面白くもっと探求したいが、喫緊の漬物テーマにはちょっとソースの話題過ぎて沿わないかなw

2025-03-02, read count: n+1, page: 134 ~ 157

現代の漬物は非醗酵と古き良き醗酵の二手に分かれている。特にアメリカは非醗酵の漬物が市場を占める。 健康への利点・自然食品の流行で自然醗酵の漬物も再評価されている。 ピクルス液の飲料やアイスキャンディー、ピックルバックといった新しい使い方も現れた。 しかし漬物の食べ過ぎが癌のリスクを高めるという報告もある。また塩分過多も問題。 漬物の、傷みやすい食材を長期保存可能にする自然技術という側面は、食糧問題でも注目されている。 これで本編は終わり。最後はまとめに入ってきたから漬物アイデアには特になかったが流れは興味深かった。 醗酵リバイバルの話もあるし、減り続ける「家庭の漬物」を細々と続けるのもいいもんや。

2025-03-03, read count: n+1, page: 158 ~ 169

訳者あとがきにある通り、何か漬けたくなる気持ちは増幅した。読む前から漬けるアイデア探してたのもあって。 とりあえず今回は茄子・ピーマン・キュウリ・セロリあたりの組み合わせで漬けてみる。ニンニクモ添えて。 キムチやトールシを見て複数の野菜を混ぜたくなった。ただし味付けは純粋に塩と前の漬け汁。鷹の爪くらいはいれるか? あと近い内に塩レモンはいつか漬けてみたい。ノーワックスのレモンを仕入れるしかないよな。

2025-03-04, read count: n+1, page: 170 ~ 192