Booklog 2025

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2025-01-17

魏武注孫子, read count: 1, page: 186 ~ 187, pages read: 2

九地篇 第十一。 自軍の状況を、散地・軽地・争地・交地・衢地・重地・圮地・囲地・死地の九地があり状況に合わせた戦い方が必要である。 自軍の兵を死地に置き死線させ実力以上に戦わせるのが重要であり、そのために重地に進軍する。 それを為すためには常山の蛇・率然のような連携が必要であり、軍政と九地の理法が重要であるとする。はじめは正、あとで変について。 締めくくりは毎度おなじみ「兵は詭道」の表現を変えた形。 戦わないのを善しとしているし前の篇でも徳について述べてると思うが、この篇は覇道なイメージが強い。

2025-01-16

プログラマーのための CPU 入門 CPU は如何にしてソフトウェアを高速に実行するか, read count: 1, page: 1 ~ 2, pages read: 2

第 1 賞 CPU は如何にしてソフトウェアを高速に実行するか。 この本はヘネパタの定義に沿った CPU 時間が短いほど「CPU の性能」が良いとする。 CPU 時間 = ①実行命令数/プログラム × ②クロックサイクル数/実行命令数 × ③秒数/クロックサイクル数 ① はプログラムやコンパイラや命令セット、 ② は CPU ハードウェア内部構造、 ③ は半導体プロセスや回路 で決まる。 この本は近年は外から見えにくい ② microarchitecture に焦点を当てて、ソフトウェア高速化にどのような効果をもたらすかを知るのが目的。 初っ端からヘネパタ。読後のチャレンジ課題か。

2025-01-15

プログラマーのための CPU 入門 CPU は如何にしてソフトウェアを高速に実行するか, read count: 1, page: i ~ xii, 246 ~ 256, pages read: 23

序文と目次と付録 B。 如何に CPU がソフトウェアを実行するのか、ミクロな振る舞いから肌感を養いソフトウェアの高速化につなげるという本。 CPU 命令に馴染みのない人は付録 B を読めとのことなので先に読んでおいた。 CISC, RISC の設計思想の違いが見えたり。 ミクロな振る舞いに着目するから表紙も小人なんか、より糸は thread やったりして。 これまで CPU-bound, Memory-bound, I/O-bound とかの言葉は使ってきたが、そこの解像度が上がるとよいな。

2025-01-14

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 117 ~ 128, pages read: 12

第 5 章 コンテンツ事業者の台頭。 2010 年以降のインターネットの変遷について、モバイルキャリアの NTT ドコモと、ISP の BIGLOBE のインタビュー。 ケータイの時代からスマフォの時代になりインターネットの繋ぎ方を考えないといけなくなった、 社内の事情で depeering した話、ピアリングの時代になりトランジットを販売している ISP の葛藤みたいな話とか。これでこの本は終わり。 話は逸れるが、ちょうど PowerShell Galley の Azure CDN from Edgio からの移行でがここ数日障害ガチャになってたけど、その破産して 2024 NASDAQ 上場廃止した Edgio の前の社名が Limelight Networks だったりする。ここ最近は CDN も大変なんやろか。

2025-01-13

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 109 ~ 116, pages read: 8

第 5 章 コンテンツ事業者の台頭。 2010 年ごろまでに通信キャリアや Tier1 から Hyper Giants と呼ばれるコンテンツ事業者や CDN に移り変わった。特に動画コンテンツによるトラフィックの増加が大きい。 Hyper Giants は多くの AS に private peering し、これにより従来の Tier で階層的だったネットワーク構造が変化した。 peering だけでなく、コンテンツ事業者のキャッシュサーバを AS 内に置くビジネスの駆け引きも行われるようになった。

2025-01-12

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 102 ~ 108, pages read: 7

第 4 章 ピアリング相手の探し方。 ピアリングイベントの話。 GPF(Global Peering Forum) で世界中から IX 関係者が集まって「仲良く」する。 元は欧米のコミュニティの延長だったので日本からホストとして参加するには中々 OK が出なかった。 Peering Asia というアジア圏のイベントもある。いずれも NOG のような技術的なばというよりはビジネス的な交流の場。 実際にネットワークを繋ぐとなると得体のしれない相手よりも知った中の方がというのはなんかわかるかも。

2025-01-11

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 93 ~ 102, pages read: 10

第 4 章 ピアリング相手の探し方。 PeeringDB で探すか、 IX の route サーバに接続するか、コミュニケーションを通じて(コミュニティ等で)探すか。 自力で接続相手を探せない場合は route サーバを利用することで接続相手を探す手間が省けるが、 route サーバだけだと L3 レベルの冗長性がなかったり、 depeering によって接続相手が消える可能性がある。 コミュニティを通じて相手を探す場合、 JANOG を始めとする NOG(Network Operators Group) のイベントや BoF(Birds of a Feather) で相手を探すことになる。 BGP での接続はビジネス色が強いと始めから書かれていたし、前の章でもコミュニティを通じて接続した話もあるので、コミュニティを通じて地道な営業活動をしてないと文字通りネットワークを広げられないということか。

2025-01-10

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 84 ~ 92, pages read: 9

第 3 章 IX とは何か?国ごとに違う IX 。 2012 年頃の peering 状況とコミュニティ活動による IX の変化。 当時は海外から日本につなぎにくかった。海外よりも 10 倍くらい価格が高く、いわゆる JTC らしい重厚なコミュニケーションが必要だった。 海外のようにデータセンター事業者が IX をやってそこに集中して価格が抑えられるとか、 DIY 的な活動や NPO が非営利でやるとかが日本でやりにくかったというのは興味深いな。 文化的なアレのせいか?或いは先に商用で大手が市場を取ってしまってたり、通信事業者として登録しないと IX をやれないあたりが、日本のコミュニティが活動しにくい環境を作ったか。 しかし結果的にJANOG から課題感が出て、 peering-jp や CloudIX 研究会のような事業者同士のコミュニティがつながって改善されていっている(現在進行系)と。

2025-01-09

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 78 ~ 83, pages read: 6

第 3 章 IX とは何か?国ごとに違う IX 。 ソフトバンク系 IX の BBIX の立ち上げ。 JPIX から depeering 後長く低迷。低価格路線を始める 国際ローミングの IX のようなサービス Roaming Peering eXchange を始めた。 RPX ユーザには IX をバンドル提供。後発 IX ながら、すべての接続帯域を合計するとアジア最大の IX になった。 国内に閉じないことで市場が広がったような感じかな。といっても狙ってできるもんでもなかろうが。

2025-01-08

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 71 ~ 77, pages read: 7

第 3 章 IX とは何か?国ごとに違う IX 。 NTT と IIJ が設立に関わった JPNAP の立ち上げ(1997 年)。 分割前の NTT の研究所と IIJ での共同実験がはじまりで、 IX でなくコンテンツを流すネットワークがビジネスだった。 IIJ が transit を売ってい他関係で IX をやりたかった NTT が表向き出来なかった。 しかし JPIX に ISP が集まるのに危機感を持った。また NTT 分割によって NTT コミュニーションズができ国際通信を売り始めた(1999) KDD に国際通信を独占される恐れがあり ISP を集める方法として IX を始めた。 始めの顧客は IX 開始前のコンテンツの顧客。商用 IX としては最初に大阪に設置。当時の大阪はバックアップ用途が多かった。 余談として日本と海外の IX の可用性の違いだとか、現在東京大阪で二極化を緩和するための地方 IX での相互接続とか。

2025-01-07

魏武注孫子, read count: 1, page: 180 ~ 185, pages read: 6

地形篇 第十。 「地形は軍の助け」地形の話に戻る。地形は軍の助けになるのでよく知る者は必ず勝てる。この原則を知り事前に勝てるかを知れば必ずしも君主に従う必要はない。 名声を求めてむや医に進軍せず撤退を恥じず、ただ民と君主のためになる将は国の宝である。 「将と民草」将は兵卒を大切にし愛してこそ共に死地に臨める。ただ愛するだけでなく統率をとれねばならない。 曹操は、恩は威と、賞は罰と共に用いねばならないとする。事例として「泣いて馬謖を斬る」。 「勝利の可能性」自軍と敵軍の状況が攻撃すべき状況を知るだけで地形を知らなければ勝率は半分である。 そのため、敵を知り己を知れば、勝利はようやくあやうくなくなる。天を知り地を知れば、勝利はようやく十全となる。

2025-01-06

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 59 ~ 71, pages read: 13

第 3 章 IX とは何か?国ごとに違う IX 。 日本初の商用 IX JPIX の立ち上げ(1997年)。NSPIXP は学術向けの側面強く、1995 年頃はまだ米国経由の通信が多かった。 当時、KDD は海底ケーブルを所有し、MCI, Level 3, Sprint から transit を購入。米国では IX 黎明期の終焉で Tier 1 同士のみ peering が可能、他は transit 購入が一般的に。 日本では KDD と IRI を中心に大手 ISP から出資を募り、より接続しやすく 24 時間 365 日稼働する IX を目指して設立。ただし NTT と IIJ は出資・接続せず、後に JPNAP を立ち上げる。 中小 ISP を中心に接続を増加。SINET (大学間ネットワーク) も接続。初期は KDD 大手町ビルに設置、後に都内・名古屋・大阪へ分散。 2000年 頃からコンテンツプロバイダも接続し、国内トラフィックが増加。海外からは Chunghwa Telecom, Singtel なども参加。 JPIX 以前に香港テレコム・ Dacom(LG の前身)・ Singtel ・ Telstra ・ KDD の 5 社にチャイナテレコムを加えてピアリングするグループがあった。 海の真ん中までケーブルを持ち寄って接続する形態だったが 2000 年代には米国の IX 黎明期の終焉のような強者の理論でチャイナテレコムが離脱しなくなった。 フェアな互助関係じゃないと難しいがビジネス観点での思惑が渦巻いてたんやな。

2025-01-05

魏武注孫子, read count: 1, page: 177 ~ 179, pages read: 3

地形篇 第十。 「六種の敗因」軍の六種の敗因がある。いずれも将の能力不足による。 敵の戦力を測らず敵わなくて「走る」(逃走)・軍吏が弱く兵卒を統率できず統制が取れず「弛む」・ 軍吏が強くとも兵卒が弱く進撃について来れず危険に「陥る」・ 小将が大将に怒られ心服せず独断で戦い大将は小将の怒りに任せ敵を測れず軍勢が「崩れる」・ 将が弱く軍吏と兵卒の状態がなく布陣が不統一で軍規が「乱れる」・ 将が敵を測れず弱兵で強兵を攻め敗北する「北げる」。

2025-01-04

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 47 ~ 58, pages read: 12

第 3 章 IX とは何か?国ごとに違う IX 。 日本最初の IX である NSPIXP の立ち上げ。 NSPIXP は学術系の IX で 1994 年に WIDE プロジェクトが神保町岩波書店一ツ橋ビルに NSPIXP を設置。 NSPIXP 以前には AT&T Jens, IIJ の IX が ISP をやっていた。当時 ISP 同士の接続は電話網同士の接続で、郵政大臣認可が必要だった。 NSPIXP はインターネットのみのため認可を受けたことはない。開始当初は ISP 事業者に影響が出ないよう帯域制限をかけていた。 開始当初は BGP3 での接続だったが、後に NSPIXP-2 を KDD 大手町ビルに設置。 BGP4 に移行。 学術系 IX として実験的な取り組みをする側面もある。 地理的に分散した IX(大阪、福島の IDC と港町の OMP)、 IPv6 のプレイグラウンド(NSPIXP-6)、 DNS の M-root サーバ(世界に 13 ある root サーバのうちの 1 つ)等。

2025-01-03

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 46 ~ 47, pages read: 2

第 3 章 IX とは何か?国ごとに違う IX 。 日本の IX の最大手は JPIX(1997 年~ KDDI)、JPNAP(2001 年~ NTT)、BBIX(2003 年~ソフトバンク) がある。 株主に大手キャリアが含まれ、 transit と peering の両方を提供している点が、海外では珍しい形態で日本の IX は特徴である。 Equinix の IX も利用されており、学術系で WIDE プロジェクトが運営する NSPIXP 、地域 IX がある。 WIDE プロジェクトが 1994 年に神保町で NSPIXP を始めるまでは transit を海外から購入していた。

2025-01-02

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 40 ~ 46, pages read: 7

第 3 章 IX とは何か?国ごとに違う IX 。 IX(Internet eXchange)は AS が BGP ルータを持ち寄って接続し合う場。商用 IX もあれば学術用 IX もある。 IX サービス事業者を IXP(Internet eXchange Provider)と呼ぶ。 日本では、最初に誕生した学術研究用 IX NSPIXP 、商用 IX 大手 JPIX, JPNAP, BBIX がある。 商用 IX は場を提供することで収益を得る。物理的なポートの帯域で月額固定料金を請求するポート課金が一般的。 IX は場を提供するだけで実際に接続し合うのは AS 間の契約により、 peering だけでなく transit での接続もある。 IX が提供するルートサーバに接続することで複数の AS と接続できる環境もある。 IX での接続を public peering と呼び、 IX を介さずに接続することを private peering , PNI(Private Network Interconnect), dynamic peering と呼ぶ。 public peering の場合複数の AS のトラフィックが 1 本の回線に集中する可能性があるが、多数の AS と接続する手間やコスト面でのメリットがある。 IX は国や政治的背景によって在り方に違いがある。合法的傍受(Lawful Intercept)の対応や、 MSK-IX(Moscow Internet eXchange) は Sovereign Internet という規制の元でインターネットからの切り離せる仕組みが強制されている。 IX が設置される場所は国それぞれだが技術的・運用的・政策的課題はどこも共通しており、 IX 事業者連合会で情報交換されている。

2025-01-01

ピアリング戦記 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち, read count: 1, page: 25 ~ 39, pages read: 15

第 2 章 データセンターとその立地。 BGP ルータの設置場所としてよく使われるデータセンター。 構内配線での相互接続をクロスコネクトという。同一 DC 内ならクロスコネクトだけで BGP ピアを確立できる。 BGP ルータ同士をピアにする時は同一の L2 セグメントに配置する。 L2 セグメントを仮想的に統合する技術(L2 延伸)もあるが一般的にはクロスコネクトが利用される。 原理的には別のルータを介して BGP を利用することも可能で、その特殊な方法は BGP マルチホップと呼ばれる。 この経緯から、 DC に IX 、ISP(Tier1)、大手通信キャリア・コンテンツ事業者が入居する DC は価値が高く集中しがちで、コスト面でも優位なことが多い。 日本ではそれが東京一極集中の理由になっていた。 しかし 2013 年の東日本大震災で海底ケーブルが切れてギリギリだったのもあって以降、 BCP 的な観点から大阪でピアリングする数も増えた。 利用者が増えて新たな DC もでき、大手キャリアが大阪にも進出したことで更に利用者が増えた。 また堂島問題(構内配線の煩雑さ、 4 つのビルが 1 拠点に見えるややこしさ、 1 ビルのダークファイバ利用の審議)の解消も活況に一役買った。